〈読み書きの力〉 とは

●〈読み書きの力〉 とは

 ディスレクシアは 〈読み書きに困難がある〉 ということはわかりました。では、〈読み書きの力〉 とは、なんでしょうか。

 読み書きの力は、人類の長~い歴史で見れば、ごく最近になって習得した力です。ほんの数百年前まで、読み書きができる人のほうが少数でした。現代の時代においても、世界には文字を持たない文化もあり、一部の人しか読み書きができない国も多くあります。今はどうでしょう。パソコンが小学校の授業で使われ、携帯で変換すると、読み方がわかっていれば、書きたい漢字が出てくるという時代になりました。就職のときも、「手書きの文字がきれいです」と言うより「パソコンでワードやエクセルが使えます」と言ったほうが、ずっと門戸が広くなっています。

 しかし、現在の日本の社会では、そして小学校や中学校では、読み書きがきちんとできないと、社会や理科でも点数にならないことが多いのが現実です。そして青年や大人になっても、読み書きができないと、非凡な運動能力を持っているスポーツ選手などの例外を除けば、他の能力はほとんど評価されません。

 でも、その人の能力は読み書きの力だけで決まるものではないし、ましてや、その人問の価値は読み書きの力で決められるものではないと思います。